今回は現存最古の路面電車、阪堺電車モ161形に乗車してきた。
この車両はモ162号で、令和2年夏に再塗装、全検査で「赤電」と呼ばれる塗装となった。これは筑豊電気鉄道との共同企画で、かつて筑豊電気鉄道ではこのような塗装がなされていた。
この車両でとても印象的だったのは今の電車とは大きく違い全体的にゴツゴツしているところだ。ライトや行先表示などあらゆる部分がせり出している。
当時を思わせる車内
車内は一面塗装が施されているが、木と鉄の香りがしている。今の車両には無い独特な香りだ。
なお乗客の半分がこの電車目当てで来た人だった。
降車ボタンはバスみたいに光るものではなく、ボタンだけとなっている。ボタン上の表示も今ではなかなか見ないフォントだ。
天井も今の電車にはないような感じだ。蛍光灯の間にあるのは昔の電灯だろうか。
ここで、何か違和感に気づいた方はいないだろうか?そう冷房が付いていないのだ。
冷房がないので車内の窓は全て開けられていた。途中で雨が降り出したのですべての窓が閉められたのだが、混雑も相まって車内はかなりの高温となってしまった。
塗装のはがれた部分から木目が見えるのも趣深く感じられる。
車窓
住吉車庫前からは、貸し切りのモ161形が後ろに続いて走行している。
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東天下茶屋電停にはこのような石碑がたてられていた。
1900年(明治33年)から四天王寺西門前・東天下茶屋間にて馬車鉄道が運行されていたらしい。僅か8年後の1908年に廃止され、1910年には電化がなされたそうだ。
今回は期間限定での運行だったが、阪堺電車では定期的に撮影会などのイベントで、見れたり乗れたりする機会があるので是非行ってみてほしい。